2021.12.10
INAXライブミュージアムでは企画展「壮観!ナゴヤ・モザイク壁画時代」を開催します。
イベント名:壮観!ナゴヤ・モザイク壁画時代
会期:2021.11.06~2022.03.22
会場:INAXライブミュージアム「土・どろんこ館」企画展示室
休館日:水曜日(祝日の場合は開館)、2021年12月27日(月)~2022年1月5日(水)
https://livingculture.lixil.com/topics/ilm/clayworks/exhibition/nagoyamosaic/
近づけば、タイルやガラス、石の小さなパーツが無数に並ぶモザイク壁画です。点描画のように彩られた建築装飾は、たとえそれが大胆な構図であっても、時間とともに不思議と日常の風景に溶け込んでいます。
高度経済成長期、名古屋とその周辺ではさまざまなモザイク壁画による装飾文化が華ひらきました。その背景には、無機質な鉄筋コンクリート造の新しい建物を装飾する需要が全国的に増えたことに加え、この地域には、常滑や瀬戸、多治見など日本有数のやきものの産地や、岐阜には大理石を扱う矢橋大理石商店(現・矢橋大理石)があったことも関係しています。建築家・村野藤吾が手がけた旧丸栄百貨店本館外壁、画家・矢橋六郎による愛知県庁西庁舎ロビー、画家・北川民次による建築と一体となった瀬戸市立図書館の壁画――これらはそうした時代の中でつくられてきました。半世紀もの時を経て建替えなどにより失われたものも少なくありませんが、その輝きは今もなお色褪せることはありません。
本展では、1950年代後半から70年代にかけて、ナゴヤのモザイク壁画黄金期につくられた珠玉の17事例を撮り下ろした写真のほか、中部日本ビルディング(旧中日ビル)の天井画(部分)、そして当館が収蔵しこの度初披露となる旧ホテルナゴヤキャッスルや、旧カゴメビルのロビーの壁画(いずれも部分)などを実資料とともに紹介します。どれも素材の表情、巧みな色使い、密度の高い手仕事に目を見張ることでしょう。
この街の魅力のひとつである、豊かなモザイク壁画の世界を、土とやきものの歴史や文化を伝えるINAXライブミュージアムでぜひご堪能ください。